復活 26インチMTB(リアディレーラー調整編)

ちょっと古いMTBをカスタムしています。
前回ほとんどのパーツを組付け終わりました。
これからリアのトランスミッションを調整します。
記事を読み進めながら、この写真を参照して下さい。
リアディレーラーの動きをよく観察すると、横移動と縦移動、前後移動が組み合わされているのが解ります。
前後移動はチェーンのテンションに依存します。横と縦に関しては自分で移動幅を設定する必要があります。
そのために、ディレイラーには3つの調整機構が備わっています。
  • Bテンションボルト プーリーとスプロケットの歯離れの調整(縦移動)
  • ハイとロー側調整ボルト プーリーの左右の移動幅を調整 (横移動)

実際に調整していきましょう。

チェーンとケーブルを取り付ける前に、目視で調整しておくと後々楽です。
まず「ハイ側調整ボルト」を回し、プーリーがハイギア(一番右寄りのギア)と同一線上に、重なるところに動かします。
次ディレーラーをホイール側にぐっと押し込み、「ロー側調整ボルト」を回し、プーリーとローギア(一番左のギア)が重なる位置を探ります。
この時、上のプーリーとローギアが当たってしまうと具合が良くありません。
そんな時は「Bテンションボルト」をねじ込むと、プーリーがギアから離れてくれます。
今の段階では「荒調整」ですから、間隔はチェーンが無理なく通る程度空いていれば結構です。


さて、旧い規格のクランクを使う場合、「チェーンライン」も考慮しないと本来の変速性能が発揮出来ません。

多段変速するチェーンは常に「たすき掛け」状態になります。
この時カセットスプロケットの仮想中心線がチェーンホイールに重なっていないと、たすき掛けが偏り、本来の変速性能を発揮できません。機材にも好くないストレスが掛かります。
今回は違いますが、フロントディレーラーを取り付ける場合、尚更シビアにクランクの取り付け位置を調整する必要があります。
結局ここは現物合わせするしかないですね。
また、チェーンホイールをカスタムする場合、フレームに干渉する可能性もあります。
前回チェーンホイールの取り付け位置にこだわったのは、最適な「チェーンライン」(「エフェクティブチェーンライン」とも言う)を導きたかったからです。
まずまず良い位置に来ました。
もっとも今どきの「ホローテックⅡ」のようなクランクは、最初から最適なチェーンラインが出せるよう設計されています。

ここまではいい感じです。
シフトケーブル、チェーンを通します。

アウターケーブルの長さを決めます。
シフターからヘッドチューブにかけては、ハンドルを90度に曲げ、ケーブルに余裕を残せる長さを確保します。
トライアルはまず変速しませんから、これでいいんでしょう。
なんとこのフレーム、ケーブルストッパーが付いていません。
要所要所タイラップでアウターケーブルを留めます。
ケーブルにケーブルグリス。
インナーケーブルを通します。
チェーンを掛けました。
チェーン長をどう決めるか、少し悩んだのですがこうしました。
一番ロー側にした時に、ディレーラーが完全に引っ張られて余裕がないのは好くありません。
ある程度余裕を残し・・・。
ハイ側でチェーンがダルダルも困るので、そこそこのテンションが掛かるところを探って決めました。
まぁ「いい加減」です。(笑)
後もう少しです。リアディレーラーの微調整に入ります。
ハイ側にシフトチェンジし、クランクを回し異音や引っ掛かりがないように、「ハイ側調整ボルト」を再度調整。
ロー側も同様です。
次に「Bテンションボルト」の微調整です。このボルトの役目は、ガイドプリーとスプロケットの距離を調整することです。適切な距離に調整しないと、変速性能に影響します。
ロー側にシフトして確認。今は離れすぎています。
微妙な差ですが、プーリーが近づいたのがお判りでしょうか。
クランクを逆回しして、異音や引っ掛かりが出ないギリギリまで寄せます。
最後に、ケーブルのテンション調整です。
一番ハイギアから一段ロー側にチェーンを落とし、シフターをロー側に半押し、クランクを回します。
この時、「カチャカチャ」音を立てるだけで変速しなければ、テンションは適正です。
音がしなければ緩く、変速してしまえば張り過ぎです。

リアディレーラーの調整は以上です。

新しいグリップを取り付け。
ペダルを取り付け。
完成です。

お疲れ様でした。

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