自転車手組ホイールの組み方


32ホールのリアホイールを組みます。
組み方は「イタリアン」、組数は左右ともに「6本組」にします。
過去にホイール組みを記事にしたことがあります。お陰様でたくさんの方にアクセスして頂いてます。
今回は、前回とはまた違った手順で組んでみます。

まず準備です。
リアホイールは左右非対称の形状のため、左右のスポーク長が数ミリ違います。判らなくならないよう、注意しておきましょう。

サラサラ系のオイルです。
一般的にはスポークネジに「緩み止め」を塗布します。
ただ、僕個人で使う分には無くても不都合はないので、省略します。
スポークのネジ山とニップルにオイルを注します。
リムも確認しておきましょう。
ハイトの低いリムは、大抵リム穴が左右に振られています。「穴振り」です。
右に振られた穴は右フランジから伸びるスポークを繋げます。左も同様です。

組んでいきます。左右どちら側から始めてもかまいません。ただしホイールの回転方向は常に意識しておきます。
僕はドライブサイド、右フランジから始めることにします。
どのフランジ穴から始めても結構です。フランジ外側から内側にスポークを1本通します。
このスポークを「エルボーイン」と呼びます。(以下「イン」)
このスポークをバルブホールの左隣に留めます
そこから回転方向6つ目に、フランジ内側から外側にスポークを通します。これを「エルボーアウト」と呼びます。(以下「アウト」)
リムには、逆回転方向に1つ飛ばした穴に留めます。この時2本のスポークは「交差」させています。
この2本のスポークを「1ペア」と考えて、ぐるっと一周編んでいくのが、ホイール組の大雑把なイメージです。
回転方向にもう1ペア編みました。
ハブのアップです。ハブもリムも1穴飛ばしで回転方向にずらしているだけです。
3回目です。同じように1穴飛ばしで留めています。
ハブのアップです。
「イタリアン組み」の決まりごとは、回転方向に対して、左右共通で、「アウト」スポークが必ず前に来ます
ドライブサイドのスポークが全て繋がりました。

左側、ノンドライブサイドに移ります。
回転方向が逆になる。
ここでも最初の起点はバルブホール左隣のスポーク穴です。
ハブの方は、「アウト」でスポークを通します。
ハブのアップです。リムの起点は判りますが、ハブの方はどの穴を起点にすればいいのか、判り辛いんですね。
起点になるフランジ穴の見つけ方を解説します。
バルブホールを真上にして、仮想的にハブ中心に線を引きます。
両サイド、バルブホール隣のスポークから仮想中心線まで3穴あります。
この言い方が正しいのか自信ありませんが、「線対称」になっているわけです。ただしスポークの通しは逆です。
2本目のスポークを、逆回転方向、6つ目に「イン」で通し交差して、リムに留めました。
これを繰り返えしていきます。
2ペアめを留めたところです。ここまでくれば迷うことはもうないと思います。
ハブのアップです。
両側全てのスポークが繋がりました。
あとは、マイナスドライバーでスポークのネジ山が隠れるまで、ニップルをねじ込みます。
仮組が出来ました。
ペアのスポークが全て「交差」しているか確認しておきましょう。
意外と間違えたりしています(笑)。

後の作業は、スポークのテンションを適度に上げつつ・・・。
縦振れ取り

横振れ取り

ホイールセンター出し

テンションチェック
この流れの繰り返しです。
根気よくやれば、より精度の高いホイールになります。

過去に揚げたホイール組の記事です。こちらも参考にどうぞ。
チューブラーホイールを組む(その2)

長くなりました。
ではまた。

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