チューブラーホイールを組む(その2)

続きです。
チューブラーホイールを組む(その1)
仮組が終わった状態で残っている作業は以下の通りです。
  • リムの縦横の振れ取り
  • ホイールセンターの調整
  • スポークテンションを適度に上げる
これらを交互に繰り返しながら、仕上げていきます。
振れ取り台で作業します。
先ず全ニップルを1/2回転ずつ締めこんでいきます。これを2~3回繰り返して、ある程度テンションが張れたら、縦振れを取っていきます。
縦振れ用のゲージをリムに当たるギリギリまで寄せホイールをゆっくり回します。
ゲージにこする部分が出っ張っている部分です。
例えば、リムの赤く塗ったところがゲージに当たっているとすれば、その真ん中に当たるニップルを1/2回転ぐらい締め、両隣りを1/4その隣を1/8回転といった具合に締めていきます。
今度は横振れです、左右どちらかのゲージをリムにあてゆっくり回します。
ゲージがこすれるところが、横に振れています。

例えば、リムの水色に塗った部分が横振れしていたとします。
仮に画面奥側に出っ張っていたら、手前側のフランジから延びるスポークのテンションを上げてやります。 写真では赤丸で囲んだニップルを締めます。
振れている個所の中心部分を多めに回し締め、外側に行くほど少なく締めます。
振れの大きさや、スポークテンションによって、どのくらい回すかは変わってきます。
スポークテンションが上がれば上がるほど、回す量は少なくまた微妙な調整になっていきます。 
この写真は以前ホイールセンターをチェックした時のものです。(撮り忘れました。すみません。)
ホイールセンタケージをリムに乗せ、真ん中の金具をフレームエンド内側に接触する部分にあてがいます。ひっくり返して、写真のように隙間ができたり、隙間がなくともゲージがグラグラしていたら、ホイールセンターがずれています。
写真の場合、目視で2ミリ程度隙間がありますから、写真に写っていない下側のフランジから延びているスポークのニップルを締め、リムを1ミリ程度ずらしてやればよい理屈です。ニップルはせいぜい1/4回転ぐらいに留めて、何回かに分けて様子を見た方が、結局早道です。
余談ですが、僕の使っているミノウラのセンターゲージは精度が今一つです。リムにしっかり押し当て、何か所かで測り直して、センターを出しています。
次にスポークテンションをチェックします。リムにはテンションの「限界値」があります。
以前、僕は全く無視していました。反省です。
今回は規定値の範囲で調整していくつもりです。
「Reflex」ですが「MAVIC」のHPを見ても「限界値」についての表記を見つけることができませんでした。
ただ色々調べていくと、どのメーカーのリムも110kgfあたりが限界値のようですので、この範囲に収めることにしました。  
一回目の計測では緩々でしたの、すべてのニップルを少し締めてやります。
すると、ホイールのセンターが少しずれてきます。
振れも微妙に出てきます。
 
つまり一連の作業を、先ほどよりもより細かく繰り返してやります。
大雑把にやるとセンターも振れも何時までも適正になりませんし、テンションが上がりすぎれば、ニップルを緩めてやらないといけません。
特に、リアホイールは左右のスポークのテンション差が開いているので難しいです。
出来上がりました。
振れとホイールセンターは目視で1ミリ以内に収め、テンションも如何にか規定値に収めることができました。
「さぁタイヤ嵌めて走りに行くぞ!」と言いたいところですが、このホイールはWOではありません。チューブラーです。
もう一仕事残っています。
次は「チューブラータイヤを貼る。」(仮)の予定です。

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