制動時に「キキ―」と鳴る、あの不快な音をなくしたい人は、結構いらっしゃると思います。
今回はブレーキの「音鳴り」を防ぐ方法を考えてみます。
いきなり結論を言ってしまうと、(あくまで僕の考えですが)これは「リム」と「ブレーキシュー」、「ブレーキ本体」の3部品の「相性」の問題が一番大きいでしょう。
そこそこお値段の張るリムやブレーキの組み合わせで、不快な音鳴りがすることはまずないです。
じゃあ、パーツ交換で解決するのかと言うと・・・。
例えば、先ず「シュー」をもっと質の良い物(お高い奴ね)に交換する。
だめならブレーキごと交換。それでもだめなら、ホイールを・・・。
一体どんな組み合わせが「音鳴り」解消につながるか、それは誰にも分らないんです。
交通法規上れっきとした「車両」として扱われている自転車に、なぜこんなテキトーなことが許されているのでしょうか。
これは自転車を構成する部品の多くが、その車両専用の「純正品」ではなく「汎用品」だからです。(例外はもちろんありますよ)
ブレーキにしろリムにしろ、その自転車専用に開発されたものではないんですね。
この「汎用品」を組み込むことで、製造コストを抑えることが出来るし、どのメーカーの車両でも、組付け作業を共通化することが出来るはずです。
結果、予算の範囲の中で「汎用品」を現物合わせして自転車は組まれます。
もっとも、僕みたいな「素人」でも、気軽に整備やパーツ交換ができるのは「汎用品」のお陰でもあります。
なんか話がそれちゃった(笑)。
じゃあパーツ交換なしで、音鳴りを改善できる方法はないでしょうか。
「トーイン」とは何ぞや。図解しました。
要はブレーキシューを、進行方向に対して「八の字」にセッティングすることです。
この「トーイン」を施すことによって、音鳴りの解消のみならず、制動力も向上すると言われています。
「ほんとかよ?」と思った方、たくさんいらっしゃるでしょう。
これもあくまで僕個人の経験上の話ですが、「嘘」とまでは言いませんが、「期待するほどの効果はないよなぁ」と言う感じです。改善すればラッキー程度な?
ブツブツ言ってないで、とにかく「トーイン」をやってみましょう。
前ブレーキはサイドプルです。
後はVブレーキ。
前ブレーキ程ではありませんが、こちらも鳴きますね。
Vブレーキから行きましょう。
適当な大きさに切って、半分に折っておきます。
実はこれ用の工具が販売されています。 |
両サイドのブレーキシューの後1/4ぐらいまで、差し込みます。
Vブレーキのワッシャーは、ブレーキシューの、リムに押し当てる「面」を上下左右に振れるような工夫がされています。
この状態でリムにブレーキを押し当て再調整すれば、自然に「トーイン」が付きます。
シューを一旦ゆるめます。
位置を微調整。
シューを掴んでいるのは小さいモンキーレンチです。 |
決まったら締め直します。
シューを何かでクランプしておくと、供回り防止になります。
角度は若干付けば良いでしょう。
早速走ってみたところ、なんと「音鳴り」が止みました。
意に反して有効なのか?「トーイン」(笑)。
次、前ブレーキです。
このタイプは、ブレーキシューの面が「振れる」ような構造にはなっていません。
画面向かって奥に力を加えています。やりすぎ注意です。 |
こういう場合は、モンキーレンチなど使って、ブレーキ本体の方を曲げて、シューが「八の字」になる様にしてやります。
シューをもとに戻します。
さて、試走してみたら・・・。
なんか、前より「音鳴り」が大きくなっちゃった(笑)。
そして制動力が少し上がった(笑)。
何時にも増してグダグダな展開です。この記事をどう締めくくれば良いのでしょう(笑)。
もうちょっと頑張ります。
ブレーキシューのリムに当たる面をヤスリ掛けします。薄皮一枚剥く程度です。
再セッティングして、試走しましたが・・・。
変わらないですね(笑)。ただの思いつきですからね(笑)。
息子には因果を含めておきましょう(笑)。
リムが悪さしてるんじゃないかなぁ。判らんけどね。 |
僕が思うに「トーイン」って、昔の性能の悪い、「効かない」、「うるさい」ブレーキを少しでも改善する方法だったのでしょう。
ここ最近ブレーキに「トーイン」を施すというのは、めっきり聞かなくなりましたね。
ブレーキの性能が全体的に向上しているからでしょうか。
とは言え、現代の自転車でも鳴る時は鳴るわけで、ダメ元で試すのも「アリ」なのかな。
何らかの変化はあったわけだし。
パーツ交換を検討するのは、それからでも良いかもしれませんね。
始める前から何となく「徒労に終わるだろう」予感はしてました(笑)。
ではまた。
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