前回8回にわたり、ロードバイクのコンポーネント交換作業をご紹介しました。
交換前はこんな感じでした。
SURLY Pacer クロモリフレームのロードバイクです。 |
ビフォー。 |
旧コンポーネントはSHIMANO TIAGRA 4400。
このモデルは1999年に発表されました。「入門用」と呼んで差し支えないでしょう。
デュアルコントロールレバーが故障したのを機会に、コンポを一式交換することにしました。
アフター。 ぱっと見変わったのはバーテープとクランクぐらいしか分かりません(笑)。 |
新コンポはSHIMANO ULTEGRA 6800。2013年発表。
この記事を書いている時には、もう製造は終了しています。現在のモデルはR8000です。
両者の間には、14年の開きがあり、グレードも2階級上がりました。
もう、滅茶苦茶進化しているのではないかと、期待したくなります。
このアップグレードで、僕の愛車Pacerの性能にどんな変化が起こったか。
個人の感想ではありますが、まとめておこうと思います。
まとめ方ですが、「コックピット」「ブレーキ」「トランスミッション」「ドライブトレイン」に分けて、お話していきましょう。
コックピット
レバーが外側に広がっていますね。 シフトケーブルの「触覚」がなくなって見た目はスッキリしましたね。 |
コックピットと言いうのは、「デュアルコントロールレバー」のことを指しますが、とにかく握りやすくなりました。形状も随分違うものですね。
「握り易さ」だけでなく、シフト、ブレーキ共に「引き」が軽いです。
特に、フロント変速のレバーが格段に軽くなりました。
想像してた以上に良くなっていて、これは嬉しいですね。
先に言ってしまうと一番大きな、しかも良い変化はここでした。
ブレーキ
効きの良さは、レバーの引きの軽さも影響しているのでしょう。 |
今まで僕は、キャリパーブレーキってあんまり効かないブレーキなんだと思っていました。
TIAGRAはブレーキを掛けても効きが今一つなので、強く握りすぎて後輪をロックさせてしまうことが時々ありました。
ULTEGRAは掛け始めからしっかり効いてくるので、制動時に余裕が持てます。
ここも気に入っています。
トランスミッション
まともに変速するようになっただけでも、ありがたい。 |
以前に比べレスポンスが良くなっています。
ただ旧コンポのTIAGRAは、かなりヘタっていました。
そこを差し引いたとして、「すごく良くなった」かと言うとそこまででもない(笑)。
ドライブトレイン
9sから11sになって、性能は上がる? ちょっとめんどくさい話ですが読んでくだい(笑)。 |
さて、ドライブトレインです。
TIAGRAはリア9速。ULTEGRAは11速。
何か滅茶苦茶進化したように見えますよね。
でもね、結局自分が使う「ギア比」が組み込まれていて、歯数が細かく刻んであれば、段数は幾つでも良いやと言う気がします。
地味でつまらない話ですが、もうちょっと突っ込んでおきます。
最初TIAGRA(9速)に組まれていたスプロケは12-25T。
12-13-14-15-17-19-21-23-25
その後交換して、11-21T。
11-12-13-14-15-16-17-19-21
ALTEGRA(11速)は11-23Tを選びました。
11-12-13-14-15-16-17-18-19-21-23
僕は平地を走る場合、主に14から17Tを使います。
最初9sの12-25Tから、11-21Tに交換した時、16Tがあることの良さに気が付きました。
15Tから17Tに、あるいは逆でも、歯数2丁分一気に変速するより、間に16Tを入れて1丁づつ変速したほうが楽なんです。
言い方を変えると「ケイデンスを一定に保ちやすくなり」、これが走り易さに繋がります。(これは自分で試して体感するのが一番わかります。)
14から17Tの間が1丁刻みのスプロケが、自分には合っていると思うんです。
登坂はどうかと言うと、例えば吊るしの完成車には11-28Tがよく採用されています。
ヒルクライムが好きな人には最適かもしれません。
でも僕坂嫌いだし(笑)。
まぁそれは良いとして、頻繁に28Tを使う事ってありますか?
(成人の男性なら)ロー側は25か23Tあればそんなに困らないでしょう。
それなら、28Tを捨てて歯数をより細かく刻んだ「クロスレシオ」のカセットスプロケットを、僕は選びたいです。
ちなみに(11sの)11-28Tには16Tが省略されています。
良くはなってると思う。 |
話がそれました。
クランクについて。
交換直後、ペダリングすると以前より僅かですが、硬くなったというか、反応が良くなった気がしました。
「BBとクランクの剛性が上がったってやつか?」とも思ったのですが、チェーンが新品に変わったせいかもと思い直し、今では本当に変わったのか自分でもよく判らなくなってきました(笑)。
まぁそのくらい微妙な違いです。
ここまでは概ねコンポ交換はまずまず良かったと言えると思います。
次にちょっと困ったことも記しておきます。
推奨のアウターが硬いような気がします。 |
ヘッド周りにケーブルが集中して、ハンドルの回転が少し重くなってしまいました。
まぁ慣れるとは思います。
フロントディレーラーを取り付けるバンドが、ボトルケージに干渉してしまいました。
変速的な組み方をしたのが原因でしょう。ULTEGRAのせいじゃないね(笑)。
スペーサーを噛ませました。
ボトルどうしの納まりは問題ないです。
暫くこれで様子見です。
さて、表題の結論を出さないといけませんね。
確かにアップグレードで僕のロードバイクの性能は上がったと思います。
ただその中身を詳しく見ると、「ブレーキ」は別として、周辺的な改善ばかりなのは否めないです。快適性は増しましたけどね。
変速のレスポンスが良くなっても、僅かに剛性が上がっても、要の「速さ」は全然変わりませんでした。速くも遅くもならなかったです(笑)。
その日の風の強さや方向、自分の体調の良し悪しの方が、よほど影響します。
機材で速さは決まらない。乗る人で決まる。
まぁ、当たり前ですよね。
今回はこれでお終いにしても良いですが。
実は新旧コンポやフレームの重量を計っています。
次はそれをご紹介します。
続きます。
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