オーバーホール「ワンタッチピクニカ」その7

ピクニカのオーバーホール。
リアハブのフリーが固着して、空転しない状態です。
フリーの蓋を開けましたが、これは錆びてますね。
小さいベアリングボールがたくさん出てきます。
奥にもあるはずです。
それと薄いワッシャーが3枚出てきました。
にお皿を敷いて、ホイールをそっとひっくり返します。
フリーのラチェットをそのまま持ち上げるとボールがばらけてしまうからです。
ホイールだけ持ち上げると、ラチェットだけがお皿に残ります。
酷い錆です。ここが固まってフリーが動かなくなっていたんでしょう。
ラチェットの状態です。
爪とスプリングを外しました。
玉受けのボールが当っていた部分の跡が銀色に点々とあります。
茶色いのはもちろん錆です。
爪とスプリングは何とか無事でした。
なんだかため息が出てしまいます。
常識的に考えて、もうこのハブは廃棄でしょう。
しかし、このハブはホイール一体となっているので、交換するならホイールごと交換です。
更に、ホイールサイズは12-1/2インチです。そんなホイール見たことないです。
如何にか直すしかないです。
我が家の倉庫を漁ってみると、錆取り剤がありました。
これで磨いてみましょう。
元通りにはなりませんが。錆で荒れた面を整えていきます。
効果が薄いので、これも倉庫に合ったコンパウンドを試します。「粗目」で良いでしょう。
さっきの「錆取り剤」よりは良さそうです。ただこれも埒が明きません。
結局、600番と1000番のヤスリで磨きました。
もうこの辺で勘弁してください(笑)。
こっちもやらないと。
ヤスリ掛け。
コンパウンドで磨き。
蓋も腐食がありました。
磨きます。
随分ましになったでしょ。
一度錆びてしまったものは、どう足掻いても元には戻りません。
爪を戻します。グリスを薄く全体に塗っておきます。
爪とスプリングにもグリス。
このパーツが無事だったのは良かったです。
破損していたら、もうお手上げでした。
爪を収めて、スプリングを溝に嵌めるだけです。
とても重要なパーツなのに、実にシンプルな造作です。
ベアリングボールはないですが、グリスを塗って戻しギアを逆回転させてみます。
「カチカチ」と音を立てて回ります。
直ることを祈って、保管しておきましょう。
このフリーボディに使われるベアリングボールのサイズですが、規格はほぼ決まっていて、1/8インチでしょう。
全部で52個必要です。

ワンタッチピクニカは1980年頃に製造された自転車です。
ほぼ40年前の自転車を直しているわけで、思ってもみないことが起きます。
しかし、なかなか思うように事が運びません。
続きます。

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