オーバーホール「ワンタッチピクニカ」その12

ピクニカのオーバーホール。
各パーツの整備を粛々と続けます。
今回はまずペダルを整備します。
最初にプラスチック製のキャップを外します。
厚みの薄いナットが見えますね。
このナットは、中のベアリングの「圧」を固定するためのナットです。
12mmrレンチで外せます。ただし、ペダルのシャフトが供回りしてしまうので、ペダルレンチか15mmレンチでシャフトを固定します。
正ネジです。
ロックナット。

舌付きワッシャー。
玉押しです。これはボックスレンチを使った方が効率が良いかもしれません。
ただ、入らない可能性もありますね。
僕は持っていないので、小さなドライバーでちょっとづつ緩めました。
ベアリングボールが見えます。この時点でシャフトは抜けます。
小さいボールです。無くさないように注意しましょう。
シャフトを抜きました。反対側にもボール。
この黒い樹脂はシールの役目をしているようです。
各パーツを洗浄。
元に戻します。
このペダル、決して高級品とは呼べませんが、精度も良く、真っ当に作ってあります。良いペダルだと思います。
恐らく純正品だと思うのですが、今のシティサイクルに付属するペダルより格段に質は良いと思います。
ただ、錆びちゃってるんですよ。勿体ないね。
ボール、シャフト、ナット類にグリスを塗ります。
玉受けにグリスを盛って、ボールを並べます。
シャフトを通したら・・・。
玉押しを戻します。
ここから「圧の」調整です。
シャフトに遊びができないよう、机にしっかり押し付けながら、軽く当たるところまで、ねじ込みます
舌付きワッシャーをシャフトの切り欠きに合わせて嵌めます。
このワッシャーが、ロックナットと玉押しの間に入って供回りを防ぎます。
スレッド式のヘッドパーツも同じ構造ですね。
ロックナットを締めて、シャフトを回し、「圧」を見ます。
一回では決まりません。
また、ロックナットを緩め、玉押しをほんの少し回して、またロックナットを締めて確認。この作業の繰り返しです。
ただペダルの場合、シャフトをペダル本体にしっかり押さえて遊がないようにしておかないと、いつまでもガタが取れません。
僕は床にグッと抑え込んでやりましたが、万力で挟むとやり易いかもしれません。
終わったら、もう片方もやることは全く同じです。
このペダル、日本製で「SR」の刻印があります。
そういえば、クランク、BB、ステム一体型ハンドルにも同じ刻印があったっけ。
ちょっと調べてみました。
どうやらこれは「栄輪業」の製品です。
詳しくは調べていませんが、今はもうないブランドです。
でもなかなか良いものを作っていたんですね。
そういえばピクニカにはシマノ製品が全く使われていません。
今では考えられないですね。
もうちょっと頑張りましょう。
ダイアコンペのキャリパーブレーキ。
バラしてグリスアップします。
以下パーツをばらした順に写真を撮りました。
ブレーキシューは交換します。恐らく一度も取り換えてないでしょう。
 10mmナット2本で供回りを防ぎながら、袋ナットを緩めます。
写真を撮っておかないと、絶対元に戻せません(笑)。
各パーツの接触部分にグリスを薄く塗っていきます。
二本のアームの締め付け具合を調整します。
はみ出たグリスを拭きます。
新しいブレーキシューをつけて、終了です。
分解前と何が変わったのかと言うと、何も変わらなかったですが(笑)。
そういう時もありますよ。
続きます。

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