スキップしてメイン コンテンツに移動
長年愛用している26インチMTB用のフロントホイールです。
今日はこのハブを分解して、玉押しを交換します。
この前ハブはSHIMANO DEORE LX HB570。
もうとっくに廃版になっています。
このハブの構造はシンプルで、下の玉押しをガタが出ず、そして回した時、抵抗のない所までねじ込み、ロックナットで締めつけているだけです。
ばらしていきます。ハブスパナ、17ミリと13ミリを使います。
13ミリで玉押しが動かないように抑えておきます。
17ミリでロックナットを回して、緩めます。
このハブはカートリッジ式ではなく、カップアンドコーンです。
シャフトを外す時、中からバラ玉が出てくることがあるので、下に布等を敷いておきます。
今敷いているのは100均で買ったキッチンペーパーです。
ナット、玉押しの順に外していきます。
バラ玉が転がっていかないように、そうっとシャフトを抜きました。
マイナスドライバーでバラ玉を取り除いています。
先端が磁石になっていると、くっ付いてくれてやり易いです。
分解できました。
実は2か月前にグリスアップしているので、中はとてもきれいでした。
で、このハブ何が問題かと言うと。
玉押しに虫食いがあります。
かなり以前から気付いていましたが、なにせ古いハブなのでスモールパーツもないようです。
ハブごと交換も考えましたが、気長に探していると代用出来そうなパーツが見つかりました。
左が新しい玉押しです。
でもちょっと厚みが違います。
ノギスで計ると、新玉押しが約2.4ミリほど薄いです。
そこで2ミリ厚の座金も調達しました。
それでも0.4ミリほど足りない計算ですが、許容範囲と勝手に判断しました。
組み付けていきます。(ハブはさほど汚れていないので、今回はさっと拭く程度の清掃で済ませています。)
左右の玉受けにグリスを盛っておきます。
薄くグリスを塗ったバラ玉を置いていきます。
反対側も同じ要領です。
バラ玉が落ちないようにそうっとシャフトを通します。
新しい玉受けにもグリスを塗りましょう。
玉押し、座金、ロックナットの順に締めていきます。
玉押し調整です。
先ず玉押し(下のスパナ)をシャフトのガタがなくなるところまで、回し締めていきます。
シャフトを回して引っ掛かりや抵抗を感じたら、締め込み過ぎです。玉押しを少し戻し緩めます。
ガタが出るようなら緩めすぎです。さっきよりは控えめに締めていきます。
これを繰り返して、ガタが出ず、滑らかに回るところを探し、最後にロックナット(上のスパナ)を締めます。
「習うより慣れろ」の典型ですね。
いくら玉受けが動かないようにスパナで抑えても、ロックナットを締めてくると、玉押しも一緒に締まってきます。
なので、玉押しは丁度良い所からほんの少し緩めて、ロックナットを締めていくのがコツでしょうか。
シャフトを回すと、交換前より確かに抵抗が減りました。
ちょっと嬉しい。
ダストキャップもうまく収まってくれました。
今回の交換作業は、純正のパーツを使用していません。
走行中いきなり前輪がロックなんてことは、まずないでしょうが、これは自己責任の範疇であることは認識しておきます。
不具合が出るようなら、その時また考えましょう。
テスト走行に出かけました。
実際走らせると、交換前と何も変わらない。w
手に伝わる細かいノイズのようなものが少し減ったような気はしますが。
いや、やっぱり気のせいだな。
まぁ、あのまま放置するのも良くないでしょうが。
ベアリングの摩擦抵抗を減らすために、オイルやグリスに拘ったり、ベアリングそのものをより高性能なものに交換するチューニングは、スポーツバイクの世界ではよく見受けられます。
より少ない出力で、より早く遠くへ行くための理屈としては、それは正しいチューニングでしょう。
とは言え、バイクのチューニングを俯瞰的に相対的に見たとき、どれ程の効果が望めるのか、ちょっと考えてしまう一件でした。
最後に今回、交換したパーツの型番を掲載しておきます。
何かのお役に立てれば幸いです。
コメント
コメントを投稿