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この前マグラのブレーキを修理したテックインです。数年間納屋で埃をかぶっていました。入手してからもうかれこれ15年ぐらい経ちます。
そのせいか、いろいろくたびれています。ヘッドパーツの回転が渋くなってきました。
何度か調整を試みましたが改善しません。
そんな訳で今回はヘッドパーツの交換をします。
先ず必要な工具を揃えました。
上から「ヘッドワンポンチ」、フレームに圧入された上下のワンをこれで外します。
次に「下玉押し圧入工具」、フォークに下玉押しを叩いて圧入する工具です。
最後が「ヘッドワン圧入工具」、フレームに上下ワンを圧入する工具です。
そのせいか、工具を自作する方もいらっしゃいます。
僕は手頃な価格のものを物色して「X-TOOLS」を選びました。初めて見るメーカーです。
作業を始めます。
前輪と前ブレーキは予め外しておきます。
まず、フレームからフォークを抜かなければいけません。
要領としては上から順に外していく感じです。
トップキャップを外します。
ヘッドスペーサーを外して、アヘッドステムを徐々に緩めます。
急にフォークが落ちてくる場合があるので、片手でフォークを支えながらやりましょう。
アヘッドを抜けばフォークは外れます。もし外れなければ上からプラハンマーで軽く叩けば外れると思います。
ヘッドカバー、ベアリングなど、細かいパーツがいくつか外れます。
外したパーツをちょっと観察してみましょう。
カートリッジ式のベアリングです。ヘッドパーツの要です。
内側が腐食していますね。回してみると少しゴリゴリした感じがします。
ちなみにこれは、交換するヘッドパーツのベアリングです。
こちらの方が抵抗は少ないようですが、でもほんのちょっとの差ですね。
新しいヘッドパーツです。「brandx」と言うメーカーです。これも初めて見ました。
同じサイトで購入したものですが、これもお手頃なお値段でしたよ。
ヘッドパーツには様々な規格があります。
今回交換するヘッドパーツは「1 1/8スレッドレス」と言う規格です。今の主流はインテグラルですよね。フォークがテーパー状になっていたりするのもあるので、覚えるのが大変です。
自分の自転車に適合するパーツの規格はちゃんと把握しておきたいですね。
ちょっと写真が見辛いですね、すみません。
フォークから下玉押しを外しているところです。これにも専用工具があります。
僕は、マイナスの貫通ドライバーを金づちで叩いて外しました。
一気にやらず数か所を少しずつ叩いてやればうまくいくと思います。
あと下に板を敷いて養生しておきましょう。
上下のヘッドワンを外していきます。
先ず下ワンから。
ヘッドワンポンチの先が閉じている方を上にして、ヘッドチューブの下から差し込みます。
カチッと音がするまで差し込んだら、ハンマーで叩いてワンを徐々に外します。
写真では金づちを使っていますが、プラハンマーかゴムハンマーで叩くのが正解です。工具を傷めてしまうかもしれません。反省。
下ワンが外れました。
同じ要領で上ワンに取り掛かります。
上下外れた状態です。
中を掃除しておきます。
フォークも掃除します。
古いヘッドパーツをすべて外しました。
新パーツを組み付けます。
フォークコラムの根元に薄くグリスを塗って、下玉押しを圧入します。
そのつもりでしたが、なんと新しい下玉押しには「割り」が入っていました。
手ですんなり入っちゃった。工具無駄になっちゃいましたよw。
最近のはみんなこうなんでしょうか?
フレームに移ります。
ヘッドチューブの内側に薄くグリスを塗ります。
いよいよヘッドワン圧入工具の出番です。
上下のヘッドワンを挟むようにしてヘッドチューブにセットします。
ロゴの正面をこの時に合わせておきます。
本日のメインイベントですw。
下が回ってしまうのでモンキーレンチで抑えながら、ハンドルを徐々に回していきます。平行に入っているか確認しながら、焦らずゆっくり、ハンドルが止まるまでやります。
どうやら、うまくいきました。
フォークをフレームに戻しましょう。
ワンに軽くグリースを塗っておきます。シールドタイプのベアリングですから、沢山はいらないでしょう。
コンプレッションリングとベアリングをセットします。
フォークにも薄く塗ります。
ベアリングを差し込みます。
ベアリングには向きがあります。よく確認しておきましょう。
ただ間違えたとしても、うまく組み上がらないので、途中で気づくはずです。
フレームにフォークを差し込みます。
トップカバー、コラムスペーサー、アヘッドステムを差し込み仮止めします。
ここでちょっと困ったことが起きました。ヘッドパーツの露出している部分、スタックハイトと言いますが、新しいほうは古いほうより厚みがあって、コラムスペーサーで調整しても、ステムを以前と同じポジションに持ってこれないです。
まぁそこまで拘っていないので大体の位置で良しとしました。新しいパーツを選ぶときは細かいところにも留意しないといけませんね。
あともう少しです。
フォークとフレームがしっかり嵌っていることを確認して、前ブレーキをセットして、玉押し調整をします。
ステムは仮止め状態で、少し力を掛ければ動いてしまいます。緩すぎるとステムのガタなのかヘッドのガタなのか分り辛くなります。
トップキャップをかぶせてネジを軽く締めます。
次に前ブレーキを完全にロックさせて、前後に揺すります。ガタがあるようならトップキャップのネジを締めます。なければ一旦ガタが出るまで緩めまた徐々に締めます。
揺すりながら、ちょうどガタがなくなる一点を探るわけです。
また、ハンドルを左右に切ってみてガタがないかチェックします。
最後、バイクを持ち上げ左右に少しだけ傾けて、スムースにハンドルが切れるかチェックします。
交換前と比べると驚くほど軽く回るようになりました。
このへんが自転車いじりの醍醐味ですねw。
ステムをホイールと真っ直ぐにして、本締めすれば作業完了です。
お疲れ様でした。
あれれ、ロゴがフレームの中心からずれてますよ。ちゃんと合わせたんだけどなぁ。
何時ずれたんでしょう。
相変わらず最後の詰めが甘いですなぁ😩。
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